まぼろし

できれば会わずにいたい

なんども夢に見たけれども


できれば声を聞かずにいたい

なんども幻聴を聞いたけれども


ある場所に置き去りにして

あるときひとり飛び立った


知らない土地の街角で

同じ目をした人に出会う


知らない海の砂浜で

同じ香りをまとった人に出会う


幻影が心に焼き付いている

幻想が心を焼き尽くそうとする


まぼろしにされた人

まぼろしのままで生きて


まぼろしが生き続ける限り

まぼろしによって生かされる


なによりも手応えがあるのは

二度と会えないから

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